藤岡市

藤岡市には世界文化遺産の高山社跡があり、明治から大正にかけて同社を中心に養蚕業の先進地として発展してきた歴史がある。豊かな自然環境を背景に、医療サービスの向上や雇用創出に向けた産業団地の造成、子どもや高齢者を支援する政策を進め、市外からの転入、交流人口の増加を目指して暮らしやすい街づくりに努めている。

藤・冬桜・人 輝く
ライトアップされた「ふじの咲く丘」(左)と朝日に輝く「桜山公園」の冬桜(右)
子育て支援しています
  • 第3子以降の保育料無料
  • 託児付きレディース検診
  • 誕生記念樹の贈呈
  • 子育て応援券
  • 遠距離児童・生徒の通学費補助
  • 空き家バンク制度
  • 多世代ファミリーの同居支援増改築費の補助

「子どもに優しい街」

農園「上州百姓米達磨」
女将山口あきらさん

夫婦ともに県外出身の山口あきらさん(37)は、新規就農して米・麦・大豆の有機栽培に取り組む夫の俊樹さん(39)との結婚を機に2年前に移り住んだ。

「娘と外出すると気さくに微笑みかけ、手が必要な時は用事が済むまであやしてくれたり、時には子育て談議に花を咲かせたりと、子どもに優しい人の多い、やわらかい雰囲気の街」だと実感することが多い。

国際交流も盛んで、カナダのレジャイナ市とは25年も前から中学生の交換訪問プログラムを行っている。「レジャイナ市は10年弱住んだ街でもあり、ご縁に感激した」と話す。

今後は農園でさまざまな世代や国籍の人々が集い、学び合う場をつくっていきたいと願っている。

楽しむ姿 子に見せたい

ワラシベベーカリー経営
千代谷里史さん

千代谷里史さん(29)は東京都立川市から妻と2年前にIターンし、本場仕込みのフランスパン作りに励む。

鬼石地区に移住して一番驚いたのは、多くの外国人と、お年寄りが普通にしゃべり、付き合っていること。「中学生みたいに前向き」だと感じた。米国人の芸術家、キール・ハーンさんの周りに集まるアーティストから受ける刺激も多く、人目を気にせずにイベントや起業をやっていける環境にも満足している。

山や川のある豊かな自然の中で、「落ち着いて楽しく生きる親の姿を朝子(1)に見せたい」と話す。「甘え上手になって地元の人たちと交流することが一番大事。東京から友人夫婦が移住し、近々、カフェを開く予定です」とうれしそうに語った。

藤岡IC西産業団地

藤岡市は、東京から90キロ圏に位置し、東京まで約1時間。また中部圏や近畿圏、北関東自動車道を利用して東北圏へもスピーディーな事業展開ができる好条件にある。

2012(平成24)年6月に造成完了した19.2ヘクタールの三本木工業団地は3年で完売。医薬品製造や化学関連企業など8社が創業した。人口減少が全国的な課題となるなか、働く場所の確保は「子育て・定住支援策」と両輪で進める必要不可欠な政策だ。藤岡IC西産業団地は20(同32)年をめどに分譲を予定している。

2020年めどに 分譲予定
三本木工業団地