左から圭祐さん、美耶さん、章倫さん
左から圭祐さん、美耶さん、章倫さん

水と緑と 笑顔あふれる 美しいまち

県南東部に位置し、都心から約70キロメートルの距離にある邑楽町は、標高が平均25メートルの平坦地で自然災害の少ない町。肥沃な土地は多彩な農産物を生産し、町内に造成された工業団地には自動車部品や電機・機械などの企業が進出し、農・工・住が共存するにぎわいのあるまちになっている。白鳥が飛来する通称ガバ沼(多々良沼公園内)もあり自然環境に恵まれた町には町民の笑顔があふれる。

邑楽町

町長メッセージ

やさしさと活気の調和した
夢あふれるまち “おうら”を目指して

邑楽町長 金子 正一

金子正一町長
金子正一町長

本格的な冬を迎える頃、邑楽町には白い旅人白鳥たちが数多く飛来し、多々良沼やガバ沼などでその羽を休めます。白鳥の親子たちが大きな羽を広げ、頭上を優雅に飛んでいく姿は、まさに原風景が数多く残る邑楽町ならではの光景です。東京圏から1時間ほどで、この素晴らしい原風景と出会えます。

こうした自然豊かな町で、若い人たちが安心して子育てできる環境づくりを、当町では重要施策のひとつとして今進めております。多子家庭に対する保育園や幼稚園の保育料の軽減や、保育園改築に伴う定員増、出産祝金の拡充など、少子化が進む中、目に見える形で子育て支援策を推進しています。

今後の町を担う子どもたちを育み、若い世代から住みたいと思われるような町にする。町の魅力と子育て支援策をミックスして、町外にPRすることが、今後の町おこしのキーポイントになると考えます。その基本には「やさしさと活気の調和した夢あふれるまち“おうら”」を目指すという未来予想図があるのです。

子育て支援
  • 多子世帯の保育料軽減
    幼稚園・保育園の保育料について第2子半額、第3子以降無料
    幼稚園の給食費について第2子半額、第3子以降無料
  • ひとり親世帯の保育料軽減
    幼稚園・保育園の保育料について第1子半額、第2子以降無料
  • 出産祝金の拡充
    第1子50,000円・第2子100,000円・第3子以降200,000円
  • 子ども医療費の無料
    中学校3年生までの子どもの医療費(入院・外来ともに)と高校生世代(入院のみ)は無料
  • 子育てひろば(2,300円/年)
    2歳児とその保護者を対象に皆で楽しく子育てしながら、地域でのネットワークづくりを支援
  • 産後ケア(保健指導を必要とする産後2か月未満の母親とその乳児)
    助産師により心身のケアや休養などの支援を行う
    利用料金1回につき2,000円(多胎児加算500円/人)
  • 不育症治療費助成(不育症治療費の一部助成)
    自己負担の1/2上限年額30万円 ※1年度につき1回(通算5回まで)
  • 特定不妊治療費助成(特定不妊治療費の一部助成)
    自己負担の1/2上限年額10万円 ※1年度につき1回(通算5回まで)

収穫の喜びに苦労も忘れる
収穫の喜びに苦労も忘れる

日本農業の未来 切り開く

松島章倫さん(29)・圭祐さん(27)

急転直下の農業転身

関東平野のど真ん中、寒暖の差が大きく肥沃な大地に恵まれ農作物の栽培に適した邑楽町ではブランド白菜「邑美人」の出荷が佳境となっている。甘みがあって1つが4キロにも及ぶ重量級の白菜として人気が高い。松島章倫さん(29)、圭祐さん(27)兄弟は町内に点在する畑で収穫と出荷作業に汗を流す。

松島家は先祖代々この地で農業を営んでいたが、父は勤め人、兄弟も大学卒業後は、それぞれ県内でサラリーマンをしていた。農業を継ぐという考えは頭になかった。

2012年12月、祖父が脳梗塞で倒れ、白菜が収穫できなくなった。松島兄弟は今後について話し合った。「2人が同時に会社を辞め、農業に転身するのはリスクが大きい。まして、兄はもう結婚もしている。そこで、まずは私が農業にかけてみることにしました」と圭祐さんは振り返る。幸い、祖父も復帰でき、圭祐さんに農業指導してくれた。週末は章倫さんも手伝った。

最初の2年間は祖父の指導の下、試行錯誤し、周囲の先輩農家からもアドバイスをもらいながら、理想の白菜づくりを追求した。祖父は一昨年引退し、代わるように章倫さんが脱サラし本格的に農業に参入した。

怒濤の急躍進

「農業は面白くて仕方ない。ちょっと力を抜けば、てきめんに結果に表れてしまうし、逆に手をかければかけるだけ返ってくる。サラリーマン時代よりも格段にやりがいを感じている」と2人は口をそろえる。最初は苦労したものの、3年目頃から白菜の品質は高く安定してきた。糖度の高い邑美人として好評を博し、テレビ番組で紹介された。「2人でタッグを組んでいるのだから、他の農家の倍以上はやりたい」と考え、引退した農家の土地を借り受けることによって栽培面積を広げ、現在、圭祐さんが参入したときの10倍となる約10ヘクタールに及ぶ。

白菜をメインとしながら、春はキャベツ、夏はナスとニガウリ、米と麦も栽培している。現状に安住せず、契約栽培を広げるなど新たなチャレンジを続け、さらに規模を拡大していく計画もある。「『格好良くて、稼ぐこともできる』と、農業のイメージを変えたい。『群馬に松島兄弟あり』と憧れの存在となって、農業参入の若い人を増やしたい」と章倫さんは意気込む。圭祐さんは「農業に夢を持つ若い人に働く場を提供し、耕作放棄地をなくす一助となりたい」と夢を語る。

プライベートも充実

章倫さんは、5年程前に大学時代の後輩、美耶さん(28)と結婚。圭祐さんは新潟出身の美耶さんの幼なじみ、奏美さん(27)を紹介してもらい、昨年、結婚した。美耶さんや奏美さんも農作業を手伝う。1個4キロの重い白菜の箱詰め、霜対策としてビニールで白菜の頭の部分を縛る作業は決して楽ではないが、何よりも4人仲良く協力して頑張る。

松島兄弟は地域貢献をテーマの一つとし、地元のイベントなどにも4人で積極的に参加している。

美耶さんのオススメ白菜料理は、「白菜トロトロ鍋」。「お義母さんから教わったレシピです。具は白菜、豚肉、豆腐。食用の重曹を入れるので、素材がトロトロに柔らかくなります。冬場は週2~3回登場するメニューです」という。松島家のパワーの源だ。

2人の目指す境地は、まだまだ先にある。松島兄弟の築く新しい農家像に期待が高まる。