留学生就職も群馬で 「愛着が後押し」 前橋でシンポ

 外国人留学生の本県定着をテーマにしたシンポジウムが16日、前橋市の前橋テルサで開かれた。県内就職を決めた留学生らが登壇し「群馬への愛着が後押しした」などと思いを語った。留学生や企業関係者ら約120人が来場し、熱心に聞き入った。

 中央ヨーロッパのスロベニア出身のアニタ・マコベツさん(群馬大大学院2年)は、4月から群馬銀行(同市)で働く。「留学中に友人もでき、就職活動で東京へ行くより群馬に残りたいと思った。群馬の人にお返しがしたかった」と振り返った。同行の渡辺紀幸人事部長は、留学生採用は同行で初とみられるとし「人材の多様化を進めたい。将来は業務の中核を担えるよう育ってほしい」と期待した。

 会場ではプロジェクターやタブレット端末などを使って業務内容を説明する企業や、産休や育休の制度が整っていて出産で退職する人がいないといった福利厚生をアピールする企業など、多様な視点で自社の魅力を紹介。リクルートスーツに身を包んだ学生が、真剣な表情でメモを取っていた。

 イタリア出身のニコーラ・ストランビーニさんは、ピザ窯製造を手掛ける増田煉瓦(同市)に入社して5年目。窯の製造に必要な材料の輸入交渉を担当している。増田晋一社長は「今では会社の頭脳として活躍している」と紹介した。ストランビーニさんは「群馬で活躍するためには自分も地域の一部になる意識が大切」と、来場した留学生に呼び掛けた。

 シンポジウムは高度な知識や技術を学んだ留学生の県内定着を目指す「グローカル・ハタラクラスぐんま」の一環で、群馬大が中心となって初めて実施した。留学生向けのインターンシップに取り組む自治体や企業、参加学生との意見交換も行った。