みなかみ町×エコパーク
県最北端の2000メートル級の山々に囲まれたみなかみ町。ユネスコエコパークに認定された雄大な自然の中にありながら、新幹線なら東京まで最短約60分。登山やスキー、ラフティングやキャニオニングなどの国内有数のアウトドアスポットとして人気で、周辺には18の温泉地が点在している。
自然生かしたまちづくり
みなかみ町では、荒廃しつつある山林を「資源」として見つめ直し、エネルギー等への有効活用と産業化、里地里山の保全に結び付けるため「自伐型林業」を推進しています。この取り組みが、地域づくりにも大きく寄与しているものとして、1月には「ふるさとづくり大賞の地方自治体表彰(総務大臣表彰)」を受賞しました。2017年6月に登録されたユネスコエコパークの理念「人と自然の共生」をテーマに、今後も、観光・農業を主軸とした持続可能なまちづくりを進めて参ります。
また、この春からは、県下に三つしかない新幹線駅である上毛高原駅を最大限に活かす形で「新幹線通学費補助事業」と「新幹線通勤費補助事業」を開始します。移住・定住を促進できるよう、子育て支援等の施策と組み合わせながら取り組みを進めます。
8月31日~9月23日には、たくみの里をメイン会場として、「花と緑のぐんまづくり2019inみなかみ・ふるさとキラキラフェスティバル」を開催します。みなかみ町が誇る自然景観に、たくさんの花や緑の彩りをプラスしてお楽しみいただけるよう準備を進めております。多くの皆さまのご来町を心よりお待ち申し上げます。
新幹線で通学いかが?
みなかみ町は4月1日から、町内から県外通学する大学生などを対象に新幹線通学費の補助を始める。進学をきっかけに都内へ転出し、地元に戻らないケースが多いことから、若者の定住促進策として実施する。
補助金は通学期間と卒業後の2段階で交付。卒業後は、町内にそのまま居住し、就業した場合、一定額を10カ年にわたって交付する。上毛高原―東京間の新幹線を使って四年制大学に通った場合、総額240万円の補助が受けられる。
花と緑の祭典 8月から
「花と緑のぐんまづくり2019inみなかみ」が8月31日~9月23日の24日間、道の駅「たくみの里」(須川)をメイン会場に開かれる。秋に見頃を迎えるソバの花や黄金色の稲穂など、地域が守り伝えてきた農村風景を楽しんでもらう。期間中は、写真コンテストや寄せ植え教室、グルメ出店、音楽ステージなど多彩なイベントを開催する。
バスケで世界に挑む
2020年東京五輪の正式種目となった3人制バスケットボール「3×3(スリー・バイ・スリー)」。そのプロチーム「MINAKAMI TOWN.EXE」を昨年、大塚さんが地元のみなかみ町を拠点に立ち上げた。Bリーグ・群馬クレインサンダーズのチームメートだった日下謙人さん(28)=渋川市出身、3×3経験者の津川隆治さん(32)=埼玉県出身=とともに町内に移住。行政の支援を得つつ、仕事終わりの夜に練習している。
3×3は、5対5のバスケットより少人数でプレーできる。大塚さんは「過疎化が進む地方でこそ普及したいスタイル」と強調する。コートが狭いので展開が速く、臨場感ある試合が楽しめるのも魅力だ。合言葉は「みなかみから世界へ」。今月末からオーストラリアのプロリーグに国内チームで初めて参戦するなど、世界レベルでの活躍に挑んでいる。
利根沼田エリアを中心に、子ども向けのバスケットボール教室も開催。大塚さんは「みなかみにバスケ文化を根付かせて、世界で活躍する選手を育てたい」と意気込んでいる。
米、水、景色にほれた
妻、郁絵さん(39)の出身地であるみなかみ町で昨秋、古民家を改装して手打ちそばの店を始めた。手描きのイラストを交えたメニューやユーモラスなカエルの置物など、店内には吉田さんの感性がちりばめられ、その雰囲気に引かれて通う常連客も多い。
吉田さんは埼玉県出身。子供のころから“田舎暮らし”に憧れ、郁絵さんとの出会いがきっかけでみなかみ町を訪れるようになった。特に感動したのが、水と米のおいしさ、山の美しさだという。「紅葉に染まる山を見て、これが憧れていた景色だ、ここに住もうと決めた」(吉田さん)
店は同町上津の高台にあり、調理場から谷川岳を一望できるのも気に入っている。そばは地元産のソバの実を石臼引きで製粉。風味豊かな味わいで、地元で人気を集めている。
もう一つの魅力は“かかあ天下”の土地柄で「女性が強くて優しいこと」という。「ここは、やりたいことに挑戦できる場所。現に自分も実現できた。支えてくれている妻には感謝しています」